2013年10月12日土曜日

チェーン交換 江沼チェーン製作所のシールチェーン

 
 
 イーケー(EK) EK525SR-X2(GP GP) 112L SLJ(スクリュー)
 ゴールド×ゴールド 250~900cc QXリングシールチェーン
 
 NC700XのDCTは、525の112Lだそうです。
 DCTではないモデルとは、チェーンのリンク数が違うので要注意とのこと。

 作業中の写真は、クリックしていただくともう少し大きいサイズで見ていただけますので、参照される場合は大きめの画像でご確認ください。
 
 
 
 このサビサビ・・・
 チェーンのバイクを長く乗るのは初めてですが、こんなに錆びるものなのでしょうか。
 どうやら、標準でついているチェーンは、錆びに弱いもののようで、チェーンメンテナンスをしたことがない人は、もっとひどいことになっているそうです。
 雨の後、清掃、注油していた筆者ですら、1年でこのサビです。
 
 そこで、前々から考えていたチェーン交換をしてみることにしました。
 
 手順としては、EKさんのサイトを見ていただくとわかりやすいので、そちらを参照に。
 筆者は、サイトと、商品に添付されていた説明書だけで作業しました。
 工具さえあれば1時間かからない作業でしたよ。
 
 
 
 まず、チェーンの周りにあるもの、ホイールにはダンボールでカバーをし、スイングアームは養生テープで保護しました。
 

 
 次に、グラインダーの登場です。
 これは持ってない人もいるかもしれませんね。
 ビバホームのオリジナルブランドで、3000円しませんでした。
 今回のために購入しました。
 
 チェーンのリンク、つまり、つなぎ目の頭を、これで削ってしまい、破壊します。
 グラインダーの出番はここだけです。
 

 
 ご覧になれますか?
 頭を削り落としてしまいましたので、この削った部分はもう留められていない状態です。
 これをマイナスドライバーなどでぐいぐいとこじあけると・・・


 
 見づらいので写真のためにチェーンの位置をかえました。
 
 このように、手前のプレートが外れて、リンク、つまり、つなぎ目がむき出しになります。
 つなぎ目になっている部品をチェーンからはずすと、チェーンはわっかではなくなります。
 

 
 はずれたチェーンです。
 ここで注意。
 絶対にこの状態で、チェーンを引き抜かないでください。
 新しいチェーンを仮止めしてから抜きます。
 

 
 新しいチェーンを、タイラップで、古いチェーンの端にとりつけます。
 本当にこんなのでいいのかと思う人もいると思いますが、これが説明書のやり方です。
 
 
 新品で、ビニール袋に入っているときから、このようにべたべたの真っ白いグリスに覆われています。
 手の汚れが気になる方、軍手よりは、ビニールの手袋で作業するほうが良いです。
 軍手だとこの後、チェーンのジョイント部品を扱うときに、軍手のけばだった糸がついてしまうからです。
 
 あたらしいチェーンをつないだら、古いチェーンのつないでないほうからひっぱります。 
 
 
 
 引っ張っていく、こんな風に、あたらしいチェーンが車体を通って、下まで回ってきます。
 ここまできたら、古いチェーンはお役ごめんです。
 
 タイラップをはずし、古いチェーンは処分しましょう。
 ちなみにこの古いチェーン、新品より重く、動きもなんだかがくがくでした・・・
 

 
 こちらが、あたらしいチェーンの、端と端とをつなぐためのリンクの部品。
 カシメるタイプ、クリップタイプ、そして、スクリューのタイプがEKには採用されていて、これはスクリューのタイプ。

 スクリューのタイプの特徴は、特別なカシメる工具がなくても取り付けられること、比較的簡単であること。
 実際、このあと使うのは、10mmのソケットとラチェットレンチ(T字でも良い。ようは10mmソケットのため)。
 あとはモンキーレンチくらいです。


 
 早速、あたらしいチェーンの両端に、スクリュータイプのジョイント部品を入れます。
 これは裏側から入れます。
 付属のグリスを塗り、オーリングと共に入れます。
 
 端と端が張ってしまって、うまく取り付けられない人は、両端のチェーンは少し持ち上げながらいれましょう。
 チェーンのたるみがない状態にすれば、端と端が近づく道理です。 
 そしてチェーンは多少のたるみがあるものなので、ジョイント部品を取り付けるときは、端と端が一番近づく位置で取り付ければよい、と言うことです。
 
 
 
 さらに表からオーリング、そしてプレートをとおします。
 ネジが飛び出していますね。
 ここに、付属のナットのような部品を、手で取り付けます。
 ここで工具でいきなりとりつれると、最後の最後に失敗するので、必ず手で、止まるところまで入れましょう。
 ふたつのナットを取り付けます。
 
 
 
 はい、こんな感じです。
 そして、このナットを、片方ずつ、交互に、60度ずつしめて行きます。
 なぜ、交互にやるのかといえば、二つのジョイント部分が均等に押し込まれるようにするためです。
 均等に押し込まれることで、このねじ山の根元の部分が、手前のプレートに強制的に押し込まれます。
 いわゆる『圧入(あつにゅう)』というもので、本来なら通らないような大きさのところに無理やり通すことで、がっちりと固定するほうほうです。
 
 交互にこのナットをしめていくと、ナットのような部品のネジ穴の一番奥まで入り、それ以上はしめられなくなります。
 説明書をみると、ネジの部分が一度なくなり、ウエストのように細くなり、またネジになって、最後はただの棒の様になり、その棒になっている部分がすこしプレートから飛び出すまでしめられていれば成功のようです
 
 
 もう動かないというところまでしめたら、ナットのような部品を両方ともはずしましょう。
 
 
 
 こんな状態です。
 ここまでくれば圧入は終わりです。
 仕上げにはいりましょう。
 
 
 
 さきほどのナットのような部品を、ウエストのようにすぼまっているところまでつけて、モンキーなどではさみ、ぽっきりと折ってしまいます。
 説明書には、プライヤーで、と書いてありました。ですのでモンキーでなくてもできますが、柄の長さなどを考えると、モンキーなどが楽だと思います。
 
 写真のようにはさんで、レバーをさげるようにモンキーを下にさげれば、ぽっきり簡単に折れます。
 
 
 
 これで完成です。
 
 ここまでで正味一時間くらいでした。
 撮影しながらなので、実際に作業だけで集中してやれば、そんなに時間はかからないと思います。
 
 あたらしいチェーンにしてから、後輪をフリーの状態にしてまわすと、ノーマルよりややよくまわるようです。
 走行してみたところ、あきらかに足が軽くなっていました。
 
 また、100kmほど、ためしに走ってきましたが、トラブルはなし。
 走り終わってからの変化もなしと、作業が簡単なのにもかかわらず、大層優秀なチェーンであることがわかりました。
 
 チェーンがさびている見た目が許せない、あるいはチェーンの動きがなんだか硬いという人は、チェーンの交換をしてみてはいかがでしょうか。
 



 
 

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