2012年12月8日土曜日

SENA SMH10 レポート


SENA SMH10

http://senabluetooth.jp/smh10/


 いわゆるインカムです。
 インカム、インターコム、呼び名はどうでもいいですが、ようは、電話のように「会話」ができる、ヘッドセット(ヘッドホン+マイク)です。
 これをヘルメットに装着して使用します。

 最近のインカムはBluetoothを使用しているものがほとんどです。
 このSMH10も同様で、Bluetooth(ブルートゥース)で、携帯のヘッドホン+マイクとして使用しつつ、あるいはiPodのようなMP3プレイヤーで音楽を聴いたり、もう1台のヘッドセットと通話したり、など、最近のガジェットと相性がよいのが特徴です。

 SMH10の通話距離は900mといわれていますが、その間に遮蔽物や、電波妨害をするようなものがなければ、の話。
 トランシーバーのように使うにはやや弱いとは思います。
 しかし、バイクの二人乗りであれば十分な能力で、会話もクリア、風切り音などもかなり消してくれるので、大変使いやすいです。
 

 誤解がないように先に書いておきますが、携帯電話、音楽プレイヤー、他のインカムとの通話は、それぞれ別に行うので、音楽を聴きながら電話をしたり、音楽を聴きながら他のインカムと通話をしたりはできません。

 音楽をきいていて、電話がかかってきて、着信ボタンをおすと電話に応答。
 その間、mp3プレイヤーからの音楽はカットされます。

 他のインカムとの通話も同様で、他のインカムとの通話中に電話がかかってきたら、応答した時点で、インカムとの会話は切れます。
 あくまでも「1つの機械」と、つながることしかできないのです。

 ただし、この「電話」「mp3プレイ」「他のインカム」との切り替えは、ボタンを一回押すだけでできるようになっており、電話が終わり次第、自動的に音楽再生が再開、あるいは他のインカムとの通話に復帰できるようになっているのが不便さはあまり感じません。

 
 筆者の目的は、タンデマー、つまり二人乗りをした時の後ろに乗っている人との会話がしやすくするためです。

 二人乗りが多い方はご存知でしょうが、走行中のコミュニケーションというのはとても大変で、走行時にふりかえって会話するなんていうのはかなり危険で、しかも大声をださないときこえないこともあり、正直、疲れてしまうので、無言の時間も増えてしまいがちです。

 走行時の相手のボディランゲージを読み取る会話もキライではないのですが、やはり言葉にしないとわかりにくいことも多いので、通信機がひとつほしかったのです。

 また、SMH10は、4人通話が最大の特徴。
 さきほど、「1つの機械」としかつながることができない、と申し上げましたが、SMH10同士であれば、最大4人と同時通話できるように設定できるのです。

 方法もとても簡単で、4台のSMH10のうち、自分が使うものをA、他人が使うものをB、C、Dとすると、まず、AとBをペアリング。次にAとCをペアリング。そして、最後にCとDをペアリングすればOK、とのことです。

 現在、2台しかないので実験ができないのですが、今後、使用する機会があれば、確認したいと思います。


 残念なのは、このSMH10をライダーとタンデマーに装着して、たとえば、ライダーがMP3プレイヤーで音楽を聴いているとして、その音楽をタンデマーのSMH10にも送信、ということはできないということです、

 Bluetoothでは、ペアリングしたものに音楽データを飛ばすことはできますが、ペアというだけあって、ペア同士でしかやり取りができないのです。
 ですから、ライダーのSMH10とペアリングしているmp3プレイヤーは、タンデマーとはペアリングできないので、タンデマーはタンデマーで別のmp3プレイヤーなどを接続して音楽を聴くことしかできないということです。
 

 幸い、オーディオ用ジャックがついているので、ひとつのmp3プレイヤーから出力ケーブルを分配して、ライダーとタンデマーに接続すれば同じ音楽は聴くことができます。
 しかし、無線のインカムをわざわざ買っているのに、有線での接続を好む人はあまりいないでしょうし、どちらにしても、音楽を聴いている間は通話はできません。

 こういうジレンマがあるものの、一人で使うだけなら電話の着信応答ができ、音楽なども聴け、タンデマーがいるときは通信機として姿勢を変えずに会話ができることは、便利さを通り越して、あたらしいライディングライフになることは間違いありません。

 

 ところで、この商品を購入するときは、USBコネクタがあり、ファームウェアの更新ができるものを購入しましょう。
 筆者は見たことがないのですが、どうやら旧型があるらしく、この旧型は、ファームの更新ができないそうで、つまり、今後のバージョンアップには対応していないようです。
 PCにつなぎ、ファームを更新できるモデルであるかを確認してから購入しましょう。


 
  
 

 
  

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